ビタミンを摂取することによる筋トレへの影響、効果を高める摂取タイミング

筋トレの効果を出すためには、筋肉の元になるたんぱく質の摂取は大切です。また、たんぱく質の合成をスムーズにするためのビタミンの摂取も重要です。

ここでは、ビタミンを摂取することによる筋トレへの影響と効果を高める摂取タイミングについて解説していきます。


ビタミンを摂取することによる筋トレへの影響

ビタミンを摂取することによる筋トレへの影響

ビタミンを摂取することによる筋トレへの影響は、ビタミンの種類によって異なります

ビタミンには多くの種類がありますが、筋トレへの影響が大きいものはビタミンB6やビタミンC、ビタミンDです。


ビタミンB6

ビタミンB6には、たんぱく質の合成をサポートしたり脂質の代謝を助けたりする働きがあります。

筋トレで破壊された筋繊維は、修復されることで前よりも太く強くなります。その際に、外部から補給したたんぱく質やアミノ酸を利用して筋肉組織に合成されます。

ビタミンB6はこのたんぱく質を合成する働きが特に強いです。そのため強度の高いトレーニングをしているかたほど、ビタミンB6の補給は重視することをおすすめします。

また脂質の代謝が促進されることで、脂肪が肝臓にたまって脂肪肝になるのを防ぐことができます

肝臓はあらゆる栄養補給や解毒に関わる器官です。脂肪肝で肝機能が低下した場合、栄養の吸収率も落ちるため筋トレ効果が下がります。

ビタミンB6は、精神状態を整える働きもあります。特に神経伝達物質の合成をサポートする働きがあるため、質の良い睡眠や筋トレ時の集中力アップなどに効果が期待できます。

質の良い睡眠は成長ホルモンの分泌量も増やします。そのため、筋肉の発達に高い効果が期待できます。


ビタミンC

ビタミンC

ビタミンCには、たんぱく質の合成サポートやコルチゾールの抑制、活性酸素の抑制などの働きがあります。

ビタミンCにはビタミンB6と同じようにたんぱく質の合成を助ける働きがあるため、筋トレ効果を上げるためには積極的に摂取することをおすすめします。

またビタミンCには、ホルモンの一つコルチゾールを抑制する働きがあります。コルチゾールはストレスが多い環境で多く分泌される傾向にあります。

コルチゾールの分泌量が増えると、たんぱく質の合成や脂肪の代謝が抑制されます。そのため、ストレスを感じやすいかたはビタミンCを多めに摂ることをおすすめします。

活性酸素の抑制もビタミンCの大きな特徴です。活性酸素は激しい運動の後に発生しやすく、その量が多すぎると有害性が高いデメリットがあります。

活性酸素の影響で体のあらゆる部位で老化が進みます。筋肉や神経系の老化も進むため、筋トレ効果は落ちてしまいます。

ビタミンCを摂取することで活性酸素が抑えられるため、筋トレ効果が落ちるのを防ぐことができます。


ビタミンD

ビタミンDには筋肉の増強をサポートする他、テストステロンの分泌促進やカルシウムの吸収のサポート、免疫力向上、脂肪燃焼効果を高める働きがあります。

筋肉にはビタミンDの受容体があるため、ビタミンDを摂取することで筋肉にあるたんぱく質の合成が促進されます。テストステロンの分泌量が増えることも、筋肉増強に効果的です。

またカルシウムの吸収を高める働きもあるため、骨や血管の健康維持に効果が期待できます。

免疫力の向上は、筋トレによる疲労からくる体調不良や風邪の予防に効果的です。インフルエンザや生活習慣病、アルツハイマーの予防などにも一定の効果があるとの研究結果も出ています。

ビタミンDを摂取することで、体内ではレプチンが分泌されます。レプチンには脂肪をエネルギーに変える働きがあるため、体脂肪の減少にも効果的です。

またレプチンの分泌量が増えると、満腹中枢に作用して空腹感が抑えられます。その結果、食べすぎや余計な間食などを防ぐことができるため、ダイエット目的や引き締まった体に仕上げたいかたにおすすめの栄養素です。


筋トレ効果を高めるビタミンの摂取タイミング

筋トレ効果を高めるビタミンの摂取タイミング

筋トレ効果を高めるためには、ビタミン類を一度に摂取しないことが大切です。

食事や間食で各ビタミンを少しずつ摂取するようにします。ビタミンは一度で大量に吸収されないためです。

そのため各種ビタミンが豊富に含まれる野菜類を毎食欠かさず食べ、肉類や魚類も1日一食以上とることが重要です。

摂取するのが難しい場合は、マルチビタミンサプリの利用も有効です。その場合、朝食後に摂取することでビタミンを働かせやすくなります。

各種ビタミンのおすすめの摂取方法は次のようになります。


ビタミンB6

ビタミンB6は水溶性のビタミンです。そのため、できるだけ生のまま食べることができる食材を使用することをおすすめします。

またビタミンB6を働かせるためには、他のビタミンB群と一緒に摂取することが大切です。

ビタミンB6は鶏むね肉やまぐろ、ビタミンB1は大豆や豚ヒレ肉、ビタミンB2はレバーや卵などに豊富に含まれています。

これらの食材を料理で組み合わせて食べることで、ビタミンB群をバランス良く摂取することができます。

またビタミンB群を含む食材は、同時にたんぱく質も豊富に含むことが多いです。そのため、たんぱく質とセットで効率よく摂取することができます。



ビタミンC

ビタミンC

ビタミンCも水溶性ビタミンのため、生で食べることをおすすめします。

水溶性ビタミンの場合は、とりすぎた分は体外に排出されるだけです。そのため過剰に摂取しても問題はありません

ビタミンCが豊富に含まれる食品には、レモンや赤ピーマン、キャベツなどがあります。レモン1個で1日に必要なビタミンCの量をカバーできます。

しかし丸ごと1個食べるのは難しいため、レモン汁を肉類にかけたりキャベツをサラダにしたりして食べることをおすすめします。


ビタミンD

ビタミンDは脂溶性ビタミンのため、とりすぎには注意が必要です。血管機能の低下や食欲不振などが起きやすくなるためです。

ビタミンDは魚類や卵、しいたけに豊富に含まれています。とりすぎないように、一度に大量に食べないことも大切です。

ビタミンDの摂取量が少ない場合は、日光を浴びることをおすすめします。人体には日光を浴びることでビタミンDを作り出す機能が備わっているためです。

日光を浴びる時間は1日20分程度で十分なため、何時間も日光浴をする必要はありません。


まとめ

ビタミンを摂取することによる筋トレへの影響、効果を高める摂取タイミングのまとめ

ビタミンを摂取することによる筋トレへの影響と効果を高める摂取タイミングについて見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 多くのビタミンには筋肉の合成をサポートする働きがあるため、たんぱく質と一緒に摂取することで筋トレ効果を高めることができる
  • ビタミンB6には脂肪の代謝、ビタミンCには活性酸素の抑制、ビタミンDにはカルシウムの吸収をサポートする働きがある
  • ビタミンは一度の摂取で大量に吸収されないため、サラダにするなどして毎食少しずつとることが大切

ビタミンは筋トレ効果を高めるためにたいへん重要な栄養素です。

特に筋肉を構成するたんぱく質の合成をサポートする働きが強いため、毎食欠かさず摂取することで効率良く筋肉を発達させることができます。

たんぱく質の合成以外にも、ビタミンB6には脂肪の代謝、ビタミンCには活性酸素の抑制、ビタミンDにはカルシウムの吸収をサポートする働きがあるため、筋トレ効果を高めることが期待できます。

また各種ビタミンの働きを高めるためには、一度に摂取せずに毎食サラダなどにして食べることをおすすめします。

 

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